もちろんストーリーや人物にも魅力があります。
個人的に好きなのは、テレビシリーズの新座頭市の「師の影に泣いた」(えーと確かこれだったような?←オイ;)とかですかねえ。

劇場版にも同様の、座頭市が居合いの師匠を斬るこの話があるのですが、テレビシリーズは師匠が悪人悪人した感じではなくて、ちゃんと人格者に見えるよう描かれているんですよ。
でも、心の弱さに負けて悪事に手を染めてしまい、それを市が斬る、というところが、勧善懲悪とは違った切なさがあって好きです。

その師弟対決の斬り合いの場で、目の見えない市を前に丹波哲郎演じる師匠は一言も発しないんです。
市は、それでも相手が師匠だと……気づいたのか気づかなかったのか(TT)
師匠の妹と市との結婚を、師匠は「市はまっとうな人間ではないんだ」と言って反対するのですが、最後に、悪に手を染めた師匠を斬った市が「あんたも(自分と同じで)悪人だったんだね」というセリフ(うろ覚えorz)を残して去って行くのが…もう♪
シビレますね~。

テレビシリーズでは他にも、緒方拳が演じる少しだけ見える盲人とのメクラ同士の対決を描いた「金が身を食う地獄坂」も見応えがあって好きな話です。
また緒方拳のキャラクターが非常に個性的で♪

劇場版では撮影中に死者まで出したといういわくつきの殺陣は、本当に素晴らしいです。
やはりこういった、動きの美しさと格好良さというのは、小説の文章ではなかなか表現できないものですよね。
映像ならではの格好良さを堪能できる作品だと思います。