――…その日の夜。 シロンは帽子屋と一緒に 帽子屋の部屋のテラスに 居ました。 「もう時間が無いのでしょう?」 帽子屋が呟く様に言います。 「…ああ。そうだな。」 シロンも呟く様に答えました。 手のひらの懐中時計を見ながら。