不思議の国のアルス



湯気でよくアルスには
見えませんでしたが、
今、隣にいるのは
シロンに
間違いありませんでした。

「…アルス」

「…なんだよ」

「…お前のちっちぇな」

「なっ、勝手に見んなッ!」


アルスはシロンから
すぐさま
遠ざかりました。

それに、アルスは
まだあの違和感を
感じたままなのです。

今のシロンを
直視することは出来ません。