「お前の場合は一方の同意だけ
 で、足りるかもしれない
 親父さんとは血が繋がって
 ない訳だし・・・
 それで、一度
 役所に届けてみよう」

芳野は、私と子供の未来の為に
一生懸命に考えてくれている。

それなのに、私は

・・・なんて弱いの。

芳野は、自分の弱さを知り
自信を無くして俯く私の手を
取り、強く握り締めてくれた。

「ヒイロ?」

俯いたままの私の名を今度は
甘えた声で呼ぶ。

「ヒイロちゃん
 
 腹、減っちゃったよ 
 飯、食わせて」

「いいよ
 
 ご飯、いれるから
 座って・・・」

「今日は、また
 ごちそうじゃん」