青蝶夢 *Ⅰ*

もしかしたら私は、また
あの家に、あの義父に縛られる
日々を送る事になるかも・・・

頼りない声で、私は言う。

「それなら
 結婚しなくていいよ
 
 しなくていい」

芳野の胸で、俯く私に
芳野の冷めた声が聞こえる。

「お前、何言ってんの」

芳野は、私を突き放して
悲しく冷めた瞳で見つめる。

「逃げるのも
 いい加減にしろよ」

「・・・ヨシノ?」

「お前の気持ちは
 痛いほどに分かる
 
 だけど、今一番に
 考えるべき事は
 子供の事だろう?

 子供の未来の幸せの為に
 お前は今、過去を
 乗り越えなきゃいけない」