青蝶夢 *Ⅰ*

優しい伊吹は、何でも茅野の
言うとおりにしてくれた。

茅野が思う以上に愛してくれた

芳野よりも、私を大切に
してくれた。

「だけど、私の心は
 彼と触れ合う度に
 泣いていた

 ある日のイブキの
 たった一度の呼び間違え
 を引き摺って・・・」

『・・ノ、愛してる』

私には、囁く声が
ヨシノの名を呼んだ
ように聞こえた。

それは、錯覚かもしれない
だけど・・・

酷く、傷ついた心。

「そんな私の心が
 落ち着いたのは
 イブキが、結婚しようって
 言ってくれたから・・・
 
 私は、やっと
 ヨシノに勝つ事ができた」

そう思ったのに・・・