「ヒイロ、何も謝る事はないわ
 これは、あなたの人生
 18歳で母親になろう
 だなんて・・・
 あなたには驚かされるわ」

加賀さんは、微笑む。

「確かに、あなたは世界に
 通用するモデルに成長した
 かもしれない
 それだけの素質を、生まれ
 持っている逸材・・・
 
 勿体無いとは思うけれど
 子供を産んで育てる事も
 母親に成った者にしか
 できない立派な事・・・
 精々、頑張りなさい」

「ありがとうございます」

「子供、産まれたら
 抱かせてね」

「はい」

私は、事務所内でモデルの人達
とすれ違う、瞳をキラキラと
輝かせる彼女達を見つめて
憧れの気持ちは

今も確かにあるけれど・・・