私の隣で貴方は、お行儀よく
真っ直ぐ足を伸ばして
上を向いて眠る。

何度も寝返りを打つ
芳野とは、違う・・・

無邪気な寝顔で眠る貴方。

お腹の上で組まれた両手・・・

私はそっと、その手の上に
自分の手をのせた。

表の街頭のせいで、薄っすらと
明るい部屋。

車のエンジン音と共に
天井に光が差し込む・・・

光は、音と共に消える・・・

私は沈黙の中、一人冷静になり
いろんな事を考えていた。

つい最近まで、芳野に触れて
芳野の温もりに安心しながら
眠りについていた私・・・

今度は、同じベッドの上で
伊吹に抱かれて眠る。