今現在の、本当の私(俺)は

いったい

誰を愛したい・・・

誰に愛されたい・・・

ヨシノ・・・

いつか、貴方のその胸の奥の
想いを、私に聞かせてほしい。

そしたら、私も貴方に本当の
私を知ってもらう事ができる


誰にも言えない・・・

本当のわたしを・・・

真新しい教科書を手に持つ
芳野は、勉強をしている
伊吹の机の隣に立ち

初めて、声をかけた。

「なあ、お前
 ここ、分かる?
 教えてくんねぇ?」

「ああ、いいよ
 俺、サワイ イブキ
 お前は?」

「あっ、俺
 
 フルヤ ヨシノ」

「ヨシノ、よろしくな」

そう言って、微笑んだ
お前に

俺は、ドキッとした。