煙草に火をつけて一服をする
芳野に聞こえる伊吹の声

「カヤノ・・・」

煙草を灰皿に捨てる芳野。

「イブキ、そろそろ帰ろう
 送って行くよ」

起き上がる伊吹・・・

そんな伊吹を見つめる芳野・・

「大丈夫か?」

伊吹は、芳野をじっと見つめる

逸らせない視線・・・

「何だよ
 何か付いてるか?」

芳野が唇を手の甲で拭うと
赤い口紅がついた。

「ああ、これ
 これは・・・・?」

お前は、言う・・・

「カヤノ、キスしていい?」

俺を見るな・・・

カヤノを見るように・・・

俺を・・・

伊吹の唇が、触れた。