レストラン内

入り口付近を少し過ぎたところ
で、伊吹さんの元へと向かう
私の足は、歩みを止めた。

ヨシノ・・・

『もう、行っていいよ・・・』

そう言ったけど

本当は、行かないでほしかった

『貴方を
 追いかけたりしないから』

そう言ったけど

本当は、跪いてでも
貴方を繋ぎ止めておきたかった

貴方を、地の果てまでも
追いかけたかった。

あなたに

愛してもらいたかった・・・

貴方が愛をくれるなら
私は貴方だけに

本当の私を

曝け出す事が
できたかもしれない

本当の私を・・・