「あっ、貴方は確か・・・」

そう彼は、以前
私に、モデルにならないかと
名刺をくれた人だった。

「憶えていてくれたかい
 それなら話は早い」

「この子の事なの?
 貴方が以前、男の子と
 間違えてスカウトしたって
 話してた子は、どう見ても
 女の子じゃないの
 
 でも、確かに目鼻立ちが
 しっかりして、凛々しい眉を
 してるわね
 これじゃあ、男の子にも
 見えなくはないかも・・・
 
 でも、綺麗な子ね
 スタイルも抜群だし・・・
 あなたのスカウトの目は
 さすがね」

「そうだろう
 この仕事、何年やってると
 思ってる、俺の目に狂いは
 無い、それにしてもこういう
 格好していたら、君は間違い
 なく女の子だね
 よく、似合ってるよ」

「あの・・・?」

そろそろ、バイトが終わる頃

芳野の元へ行きたい・・・