彼の、程よく筋肉の付いた
締まった体に、きつく
抱きしめられていると

どこまでが、わたしで
どこからが、あなたなのか

分からなくなり
華奢な彼女の体は
今にも砕けてしまいそう。

彼はふと、力を緩め
今度は、優しく
優しく、彼女を抱く

そして、彼女は砂糖菓子
のように甘く融けていく・・・

揺れる茅野から
甘い声がもれる

伊吹の中で、その喘ぎ声が
昨夜、聞こえてきた声と
重なる・・・

茅野の甘く、高い声が

秘色の掠れた声に変わる。

茅野の唇に指先を入れる伊吹。

彼女は彼の、その指を噛み

声を殺す。