伊吹さんが彼女に
優しくするところなんて

見たくない

だけど、芳野の眠る
あの部屋にも

戻れない・・・

私が今、居れる場所

それは、このリビングだけ・・

「イブキ、会社には
 まだ連絡しなくていいの?」

「ああ、まだ早すぎるよ
 もう少し経ってから 
 連絡いれるよ」

「イブキさん
 会社、休むんですか?」

伊吹さんの言葉を受けて
私の声、大きくなる・・・

だって、あんなに今
仕事が大変だって
話していたから・・・

一日休めば、仕事がまた
増えていく・・・