青蝶夢 *Ⅰ*

ここへ来て

私は、変わった。

ううん

伊吹さん・・・

家を飛び出し、貴方との
思い出のあの場所へ
辿り着いた、あの日・・・

私は、自分が人間である事
を思い出した。

温かい涙が、頬を伝う

忘れていた、あの感触を・・・

青い蝶が飛び交う

幻想的な世界など

この世には
無いのかもしれない。

幼い頃に、私の瞳に映り
心を打たれた、あの情景は
現実の物では無く

私の、夢の中だけの出来事
だったのかもしれない。

現に、18歳の
私の目の前には、何も無い。

これが、現実。

そう思うと

心から

悲しくなった。