青蝶夢 *Ⅰ*

制服のブレザーを着る私に
貴方は言う。

「お前
 それで、行くのか?」

「はい、制服しかないので
 向こうで、買った服に
 着替えようって
 イブキさんが・・・」

「ちょっと、待ってろ」

芳野さんは、履いたばかり
の靴を脱ぎ、ズカズカと
部屋の中へ入って行った。

後を付いて行く、私に見える
貴方の姿は、大きな鞄を開けて
持って来た全ての洋服を
放り出す。

「これで、いいか」

そう言って、貴方はグレー色
春物のミリタリーコートを
手に取る。

そして、私に差し出した。