━━新学期


「プッ……………。まだ凹んでんの?」
「立ち直れません」
「恥かいたもんね」
「言わなきゃよかった」
「まさか本当にやるとは思わなかったよ!」
「やるよ。あんな事言われたら〜」
「……単純バカ?」
「そうだよ。知ってるくせに〜……。もう廊下歩けません」
「お面付けて歩けば?………なんて言ったらあんた本当にやりそうだよね」
「本当にやりたいよ!」
「仕方ないでしょ!ほらほら歩け!」


……もう養成所辞めたい。歩く恥さらしの私。


バサバサバサ………!
カララララ………


「………あぁ……」
「何やってんのー!?先行っちゃうよー?」
「うん。行ってていいよ………」


ボーッとして歩いてたら教科書もペンも全部廊下にバラ撒いてしまった。


「あー!もう嫌だ………。全部嫌だ!」
「はい。これあんたのでしょ?」
「え?あ……ありがとうございま……す―――――――ッッ!」


……………………。
………………。
……………。
時が止まった。ランキング1位の彼女――ッ!! で………でっかい剣持ってる……。殺されてしまう………。


「あんた………。あの時の……………」
「あ……あぁ…………ッッ」
「……生きてる?」
「い……いいえ………」


あたしのバカ―――! 何言ってんの!?


「あんた………いつからゼファ好きなの?」


いきなりですか!?


「も………もうすぐ2年になります…………」


普通に答えるかあたしー!?


「へぇー。物好きもいるもんだね」
「………え?」
「でもあいつはやめときな」
「だっておねぇさんは……」
「あいつは難しい奴だから」
「そんな難しい人とお付き合いしてるおねぇさんは凄いです」
「それはあたしが操作されてるからだよ。こっちが操作しようとしても絶対無理だ。それくらい難しい奴なの」
「それは愛されてる証拠です」
「…………………」