草の生えぬ路地裏
ネジと転がる
小さな硝子が
自分を映していた
気がした



シートには
心すら乗っていない
居ないなら
居ないと応えて欲しかった



傘を差して
歩く人々の顔が
絶対に自分を向かないと知った
独りっていうんだっけ



水を撒かぬ農夫達
枯れかけた花
それでも光は
ずっと花を向いていた
気がした