空色の初恋




壇上に上がり、印象が好くなるように微笑む。



ココには取引先や大企業の息子がいることを忘れないよう言われていたし。



少し教室がザワついたので早く席に着きだいのだが、教師は何も言わない。


……やっぱ、挨拶しないと駄目だよな。



何も考えてなかった。


適当で良いか。


「野田翔です。大阪から来ました。よろしくお願いします。」



そんなことより、優月だ。



何処にいる?


手近な席から目を滑らせていく。


なかなか見つからなかった。






………そして、最後の席に、彼女はいた。




大きな眼と薄く開いた口で、こちらを見ていた。





















ああ、やっと。