BABY×DOLL

「そーなんですよ!中森さん忙しいからですかね?」

そう言って彼女は可愛らしい笑顔を見せた。

彼女は一つ年下で、モデルからタレント活動までしていて最近売れてるらしかった。

「あ、アルバム!スッゴい良かったです!今度ライブ観に行っていいですか?!」

『ファン』だと言われて素直に嬉しくなる。彼女のキャラのせいもあるだろうか?
他の子みたいに『お世辞』じゃないってわかるから。

「ありがと!うん、良かったら観に来て!あ、そうだ。チケット取ろうか?」

いつもなら、絶対にそんな事言わない。これは多分、虎之介のせい。疑うような目で人を見る事も減ってきたからだね。

「ホントですか!?嬉しい!絶対行きます!」

「じゃマネージャーに頼んでおくね。取れたら小林さんのマネージャーに渡すように頼んでおくから。じゃ…」

「あっ、突然こんな事言ったりしてすいませんでした!ありがとうございます」

「いいの、あたしの方こそ嬉しかったから。ありがとね」

「…あのっ…よかったら'セリカさん'って呼んでもいいですか?」

「そんなの聞かなくても平気よ。好きなように呼んで?あたしは…仁奈ちゃんって呼べばいいかな?」