BABY×DOLL

「これからあたしと仕事していくのは大変だと思うし」

「今後は任せて!私セリカを守るから」

力強い遠藤さんの言葉。あたしはそれに感動して、涙が出てきた。

「いいの?あたしなんかが芸能人でいいの?守られる価値なんてないかもしれないのに」

「自社のタレントは大切にするって事よ。貴女は売り物だから…ね?」

そう言って遠藤さんはウインクした。

あたしが気楽になれるように、彼女がわざとそう言ってくれたのが分かって。あたしは嬉しかった。

「はい!頑張ります!これからも宜しくお願いします!」

何だか生まれ変わったみたいだった。

周りを取り囲む空気が変わった気がして…
まだ信じられないんだけど!

チャンスを与えられたんだ──最後のチャンスかもしれない。


無くしたと思っていたパズルのピースが見つかったみたいに、一つずつ

あたしの世界が再構築されていく。

頑張らなきゃ
頑張って生きなきゃ

そんな気持ちが強くなってきた。

隣でパパもママも嬉しそうな顔をしていたのが…さらに嬉しかった。

「とりあえず表立った活動は出来ないから、歌のレッスンや何処かで演技指導をしてもらおう」

社長は大まかに話し始めた。