BABY×DOLL

あたしは言い訳も弁解もせずに、ただ何度も謝った。

「もういいわ…貴女には貴女の考えがあってした事だったんでしょうから」

ママはそう言うけど、むしろ怒られた方が楽だったかもしれない。

「だけどママやパパに迷惑かけたし」

運転しながらずっと話しを聞いていたパパが静かに言う。

「瀬里香、パパ達の事はいい。ただ、君ももう大人だ。君がした事の責任は自分で取らなきゃならないよ。分かってるね?」

「はい…」

「しばらくは家に居る事。明日には社長さんがみえるから、きちんと謝りなさい」

「はい」

そうか…事務所に損害を出したんだもの。
クビ──さらには損害賠償も請求されるかもしれない。

でも、その前にきちんと謝罪しなくては。

もう一つ、あたしは気がかりな事があった。それを恐る恐る言った。

「ママ…」

「なに?」

「あたし、もう仕事ができなくなるよね…もう稼げなくなる…今までみたいな金額のお金を送ったりできなくなるよ。ごめんなさい…」

──稼げなくなる
そして前科のある娘なんて、捨てられるんじゃないかと思っていた。

「別にいいんじゃない?引退して帰ってきなさいよ。貴女のお金は全て残ってるんだし」