BABY×DOLL

何がなんだかわからないまま、あたしは預けられてた私物を受け取り、警察官に連れられるまま裏口から外に出る事になった。

タイミング良くパパが出口に車を回してくれる。

ママがドアを開けて助手席に荷物を入れ、あたしに声をかけた。

「瀬里香、乗りなさい」

「ん…」

乗る前に、ふと空を見上げる。
良く晴れた青空…だけど心が晴れる事はなく、複雑な思いが残るだけ。

「瀬里香」

ママに急かされて、あたしは車に乗った。
そして隣にはママが座る。

「パパ…マスコミとか平気?」

「今日の事は公表されてないし、まず平気だろう。でも一応、気をつけてな」

「うん…」

あたしは外に出るのが少し怖かった。
両親に会うのも怖かった。

走り出した車の中、親子三人が久しぶりに揃ったというのに
何を話したらいいのかわからずに、ずっと無言だった。

やがて高速に乗る。

もうマスコミは居ないだろう…そう思って気が緩んだ時に

ようやくパパの姿を見る事ができた。

前に会った時よりも白髪がうんと増えて…痩せたみたい。

改めてママを見ても、同じだった。

あたしは本当に申し訳なく思って…泣き出してしまった。

「…ごめんなさい…」