BABY×DOLL

それから…二人で龍之介をお風呂に入れ、真新しい服を着せる。

あたし達は絶えず笑顔で龍之介に話しかけていて…少し離れて、その様子を見守る鷺沼さんがいた。

やがて──終電近く。

荷物をまとめて、出掛ける準備をした。

龍之介を連れてきたあの日より、季節は少し暖かくなっていたが、それでも冷える。

みんなで暖かい服装にして




…立ち上がった。

「行こうか」

「うん…」

琉嘉の言葉がまるで号令のように、その場に微かな緊張が走る。

「僕も送っていった方がいいかな?」

鷺沼さんが言った。

あたしは首を横に振る。でも笑顔で答えた。

「平気。二人で行くから」

「そっか…」

「うん」

自分達の荷物は後で取りに来てもすぐに持って行けるように、玄関先に置いておく。

ガランとした…何もない部屋。

今まで居た、楽しかった場所とは思えない程、無機質な空間。

あぁ…この部屋とも、お別れなんだ…

三人とも、無言のままマンションの外に出た。

「じゃあ…気をつけて」

鷺沼さんがそう言って逆方向に歩き出す。その背中に向かって、あたしは思わず声をかけた。

「ねぇ!帰ってきたら…また会ってくれる?」