BABY×DOLL

その興奮した声と、病室の番号に覚えがあった。

「美来!美来…!先生!!この子、意識が戻ってるんですよね!?」

…?!

私は慌てて病室へと駆け込んだ。

「岩村さん!?どうしたんですか?!」

「小西さん…!見て!あの子が目を開けたのよ!」

岩村さんが泣きながら、それでも目を輝かせて私に言ってきた。

「嘘…ホントですか!?ホントに目を…?」

「ホントなの!見て!さっき笑ったのよ?」

岩村さんに促されて、私は美来ちゃんの側に寄った。

美来ちゃんは、目をパッチリと開けて何度か、まばたきをしている。

「こんな事って…先生…」

私は隣で、同じように驚いた顔をしていた先生に声をかけた。

「うん…難しいと思っていたのに…」




──奇跡というものが、この世に本当に存在するなら───

これはやはり奇跡なのだろうか…

目を覚ます確率は低かった。ほぼ一ヶ月、植物状態だったのに

まるで昼寝でもしていたみたいに、なんの違和感もなく目を覚ました美来ちゃん。

「岩村さん、よかったですね」

彼女の様子を見ていて私も嬉しくて涙が出てきた。

「ありがとう!スゴく嬉しい!信じられないわ…!」