BABY×DOLL

そう言って病院の医師らしい男性が病室に入ってきた。

「えぇ、どうぞ」

田島さんが優しく言った。

「ありがとうございます。僕は小西さんの担当ではなかったんですが、少し前にお話させてもらったりしてたんで…本当に残念です」

「…そうでしたか。ありがとうございます」

話しながら近づいてきた男性の声に聞き覚えがあった。その人が母親のベッドの隣に来た時、私は────息が止まるかと思うくらい驚いた。



────正己!!



「琉っ…いや、小西さん!?」

「先生…どうしてココに…」

私達はお互いにビックリしていた。
田島さんが不思議そうな顔をして聞いてきた。

「君の知り合いだったのか?」

「あ、えーと…私が勤めている病院の…先生です」

正確には'でした'
過去形になるんだけど、そんなの説明しなくてもいいだろう。

「彼女って…まさか小西さんのお母さんだったのか?!」

「そうです」

「そうか…だからか…」

「何か…?」

「いや、お母さん残念だったね。僕は色々とお母さんに話しを聞いてもらってたんだ」

「そうですか…」

「小西さん、私は色々と手配をしてくるから先生と話しをしてるといいよ」