『さあ、お別れの時間です!
みんなでサヨナラを言いましょう!』
──昔、昔。子供の頃に読んだ絵本か何かのセリフが頭の中に浮かんできた。
『お別れして、あの子は何処へ行ってしまうの?』
『遠く遠くの──あの星になるんですよ』
『いつ帰ってくる?』
『もう帰ってきません。だけど、いつかまた会える日がきますよ』
「琉嘉…?アンタ何しに来た…のよ…」
母親は私に気付き、相変わらずなセリフを吐いた。
「ホント、口が悪いよね。私だって来る気はなかったわよ?でも'父親'って人から連絡もらったのよ」
「…あのバカ…余計な事…ばっかり」
痛みがあるのか、薬のせいなのか…母親はゆっくりと言葉を発していた。
弱っていても変わらないのね。全然死にそうにないわ…
母親はおばぁちゃんに向かって言った。
「お母さん…ごめんね…来てくれて…ありが…とう…」
「いいんだよ、美樹…」
おばぁちゃんは声をかけながら、娘の手をしっかりと握っていた。
だけど私は…待ちきれずに聞いた。
「ねぇ!お母さん!あの人は本当に私の父親なの!?」
「琉嘉!今言う事じゃないでしょう?!」

