BABY×DOLL

そんな事ばかり考えていたのは、小林仁奈を見たせいでもあった。

そしてセリカの暴力…色々な事が重なってたから。

やがて仕事に行く時間になった。

今日の仕事は休もう。セリカは帰ってこないし、もう龍之介の母親を見たくなかったし。…もう何にもしたくない。

私は病院に電話をした。

『はい、横川総合病院です』

「あの、看護師の小西ですけど…」

『あれっ、どうしたの?アタシ、橋本よ!』

電話を取ったのは事務員ではなく、何故か橋本ちゃんだった。

面倒な人が電話に出た…そう思ったけど仕方ない。わざわざ他の人に代わってもらうのも変だし。

「あのね、私風邪ひいたらしくて熱が下がらないの。だから…」

『あぁ、休むって?分かった!伝えておくわよ』

「悪いわね。頼める?」

『いいわよ、体調不良じゃ仕方ないわ』

'ありがと'

そう言って電話を切ろうとした時───

「ぁぁーん…」

後ろから龍之介の泣き声が聞こえてきた。



「!!!!」

私は慌てて電話口を手で押さえた。

『…赤ちゃんの声?』

「あ、あぁテレビの音よ。じゃあね!」

ごまかすように慌てて一方的に電話を切った。

ヤバい…かもしれない