BABY×DOLL

ずっと何も言おうともせず黙るセリカに余計腹立つ!

「アンタがやったの!?龍之介をアンタが殴ったの?!」

「…うん」


   バシッ!!!!


私は思わずセリカに手を上げた。

「アンタ何してんのよ!!自分が何をしたかわかってんの!?」

「わかってる…」

「わかってない!龍之介の手当てもせずに逃げてるなんて絶対わかってないわよ!」


──なんでこんな事になったのか全然わからなかった。ただ漠然と…最初に感じていた不安が当たった感じがして嫌だった。

だとすれば、セリカ一人を責められない。私が気づかなかったのも悪いと思うし。

だけど私の怒りは収まらない。セリカを責め続け…彼女は部屋を飛び出してしまった。

「セリカ!!」

私の制止も聞かず、ほとんど部屋着のまま。

マンションの外には記者がいるかもしれないってわかっていながら彼女を追いかけようとは思わなかった。

セリカは逃げた…話し合いも十分な謝罪もナシに、この空間から逃げ出した事に腹が立った。

だから追いかけない。

もうどうだっていい。

龍之介をキズつけた事で、全てが終わりなんだと思った。