BABY×DOLL

私はいつものようにマンションへ帰った。

「タダイマ~…あれ?」

少し異変に気づいたのは部屋に入ってから。こんな時間なのに部屋が暗い。

セリカ、もしかして寝てんのかな?

そんな風に思ったけど…龍之介を見て一気に身体中の血が頭に昇り沸騰したみたいになった。

「…龍之介…?ちょ、ちょっと!どうしたの!?何よこれ!!セリカ!セリカっ!」

龍之介が泣いていた…それだけじゃない。泣いてるのにずっと放置されていたようで、すっかりムセちゃっていたし、なにより

──頬が紅く腫れあがっていた事。

セリカが龍之介を叩いたって事は明らか。だけどセリカにその理由を優しく聞き出そうなんて余裕はなかった。

セリカはドコよ!?

隣の部屋を見ると、布団をかぶって小さくなっているセリカを見つけた。私はムカつきながら、その布団を剥ぎ取った。

「…セリカ!」

「…」

セリカはうずくまったまま、顔をあげない。自分のした事くらいわかってるんだろうけど、こんな態度でいたって私は許さないわよ!

こんなの子供のやる事じゃないの!

「聞いてんの!?セリカ!セリカ…っ!!」

私はセリカの胸ぐらを掴み、無理矢理、顔を上げさせた。