BABY×DOLL

大声出してる事よりも琉嘉は怒りそうだ。

でも琉嘉はあたしの適当な言い訳に納得したみたいだった。

「そっかぁ。歌手だもんね」

「無意識に歌っちゃうのよね!職業病かな…なんて」

「歌うなとは言わないわよ。少し声を小さくしてもらえれば」

「ん、気をつけるね」

「悪いわね──あ、龍之介が何か言ってる」

琉嘉は立ち上がり、隣の部屋にいる龍之介のトコに行った。

あたしはホッとしたのも束の間。またまた琉嘉に質問された。

「ねぇセリカ。龍之介…ちゃんとミルク飲んでる?」

「の、飲んでるわよ!なんで?」

「体調が悪いのかしら?ちょっと…軽い気がして」

「軽い?気のせいじゃないの?体重はかってるワケじゃないし」

「そうなんだけどね。ねぇ…」

「なに?」

琉嘉はちょっと声を低くさせて静かに言った。

「嘘…つかないでね」

嘘──か。嘘ばかりついてるあたしの心が見透かされてる?
何もかもバレてる気がして鼓動が早くなる。でも言えない。

「嘘なんか、ついてないし」

「何かあったらちゃんと言って。ね?」

「う、うん」

気にしてくれての言葉だと思うのに、今のあたしには威圧的な言葉にしか聞こえなかった。