BABY×DOLL

それから何日も、あたしはイライラしてた。

何度か、かかってきた遠藤さんからの電話は無視し
何度か、かかってきた鷺沼さんからの電話も無視した。

代わりに、あたしは琉嘉に何度もメールや電話をかけた。

用件はいつも同じ…

『虎之介は来た?』

『虎之介の様子は?』

『虎之介は何か言ってない?』

あたしのしつこいまでの質問に琉嘉はだんだんテキトーに答えるようになってきた。

何で?
その為に琉嘉はそこで仕事してるのに?

ちゃんと知りたい。

──虎!虎!虎之介の事だけを知りたいの!

今どう思ってるのか知りたい

苦しんでるか知りたいの!

なのに…どうして冷静なの?
周りに動揺を見せないように演技してるだけ?

こんな場所に居たら何にもわかんないよ。
あたしは──どうしてこの子と毎日を過ごしてるんだっけ?

自分の居場所もわからない。自分のしている事の意味も解らなくなってきた。

ただ、毎日。
何故か赤ちゃんの世話をしている…

あたしはね!赤ちゃんの世話する為にさらったワケじゃないのよ!こんなのバカみたい!

あたしはある日我慢できなくなり、琉嘉との約束を破って

龍之介を置いて少しだけ外出した。