BABY×DOLL

そんな風に強気な態度に出たいけど…ちょっと無理だった。

彼はあたしの弱味を握ってるんだもの。

「この手帳に書いてある事なんて誰も信じないと思わない?」

あたしは少しカマをかけた。この中の事を全て理解してるなら…おかしいと思うはず。

彼は少し考えて…答えた。

「今ならそうでしょうね。こんなネタ、三流の週刊誌が記事に困ってでっち上げたと思われるんじゃないですか」

「じゃあ、貴方も信じない…でしょ?」

「どうして?僕はキミに実際会ってるワケだし…何かワケアリなんだとは思いますけど、嘘だとは思わない」

──もう!ハッキリ言わないとダメなの?

あたしは少しイライラして言った。

「だから!嘘だと思ってくれない?!こんなの妄想よ!貴方も言ったじゃない!知らない人が拾ったら分からないって!」

あたしのへたくそな駆け引きに、彼から突然、笑顔が消えた。

「キミは…嘘にしたいのか?」

「え」

「この中に詰まっていた大事そうな出来事をなかった事にしたいって思ってるのか?」

「大…事?」

「悪いとは思ったけど僕は中を見てしまった。それは謝るよ!でも…中は本当に幸せそうなキミと彼との思い出が詰まっていた」