BABY×DOLL

「これから警察やマスコミがどう動くのか…少し経過を見て考えましょうか?」

「そうだね…」

「最悪一ヶ月…それ以上は母親が可哀想だし。どうしてもウチの病院に返せなかったら、違うポストに入れようか」

「一ヶ月…わかった」

あたしは頷いた。
だけど…一ヶ月は長い。長すぎる。

あたしがこの子の面倒を一ヶ月も見れるとは思わない。自信もない。

それに───その前に捕まる可能性だってあるんだよ。

夕方の電話の事を思い出して、あたしはまた琉嘉に嘘をついた。

「琉嘉、木曜日休みだったよね?」

「うん?」

「午後から龍之介見ててくれないかな?」

「いいわよ。出掛けるの?」

「…マンションに帰ろうかと思って」

「あぁ、そうね。ずっと留守なのも怪しまれるものね。マネージャーさんとか、お母さんから連絡きたりするんじゃない?」

「そんなの…ないと思うよ。あたしなんかに用がある人なんていないし」

「そんな事ないわよ」

「だったらいいけどね」

ちょっと卑屈な事を言った。だけど事実な気もする。
母親は…あたしの仕事が激減したあたりからお金を要求しなくなっていた。

稼げない娘は必要ないのかもしれないな…