BABY×DOLL

実際、三人の生活が始まってみると大変だった!

龍之介の面倒をみなきゃいけないってのは分かってた。
だからセリカに協力するって申し出たんだから…


問題はセリカだった。


あの子何にも知らないの!

物の値段もよく分かってないから、買物なんか頼めなかった。代わりに私が買物へ行ってる間も、何かあるとすぐに電話してくるし

マジで
世間知らずだわ…

セリカの事で私は頭がいっぱいだった。おかげで身体を休める暇もない!

それでも仕事には行かなきゃならない。
セリカには赤ちゃんの世話の仕方を、ある程度教えたけど───
大丈夫かな…?

私は家を出るギリギリまでセリカに色々と注意点を伝えた。

「本当に大丈夫?」

当のセリカは笑顔で答えた。

「平気だってば!スッゴい困ったらメールするから!」

返事は頼もしいんだけどね。

「じゃ行ってきます」

「行ってらっしゃい」

セリカが龍之介を抱き上げ、彼の小さな手を私に向けて振る。

…なんか、私パパっぽくない?

しばらくしたら不満はそれなりに出てきそうだけど

ちょっと不思議な
『家族ごっこ』みたいよね。

普通の家庭を知らない私にとって少し新鮮だった。