BABY×DOLL

「そっか…途中で龍之介は泣かなかった?」

「…龍之介?」

セリカは聞き慣れない名前にキョトンとした。

「この子の名前よ。記者会見で見なかった?」

「あぁ…あの時はとにかくムカついてたから。龍之介…か。龍之介はミルク飲ませる時にグズったの」

「平気だったの?」

「うん…何とかなったよ」

話しながらミルクを作り終え、私はセリカに哺乳瓶を手渡した。

「出来た。セリカが飲ませてあげて?」

「えっ…あたしが?!琉嘉がやってよ!あたし慣れてないし…」

「だから練習よ。やらなきゃ上手くならないわよ?私が仕事中はセリカがやらなきゃならないんだし」

強引に渡された哺乳瓶を見てセリカは、ため息をついていた。

観念したように龍之介を抱き上げ、ミルクを飲ませようとした途端…

「ぁあーん!ふぁーぁん!」

「ほらぁ!あたしじゃ無理っ!」

龍之介の泣き声にセリカは困っていた。
助けてあげたいけど…今だけじゃないからね。上手くなってもらわないと。

「ダメ!セリカが飲ませて!」

「え―…龍之介…龍ちゃん!ミルクよ~飲んでよぉ…」

何度やっても泣き止まなず、彼女は半ベソになりながらミルクを飲ませようとしてた。