BABY×DOLL

断ることよりも、やってみようかなって前向きに考えられるようになっていた。

たった数日で、こんな風に考えが変わるなんて、変かな…?

多分ね、森島さんと偶然会わなければ…
森島さんと話をしてなければ

断っていたと思う。

自分が『演技』をする事への違和感みたいなものも薄れてきたし、全く知らない人と疑似恋愛するワケじゃないし────

キスもね、
『森島さんなら』いいかも?…って思ったのも事実。

自分をごまかしてるのかもしれないけど、映画の中であたしは

『彼』に出逢って『恋』をする女のコになるの。だからキスをするのも『彼女』なのよね?

前からそんな事わかってたけど、ちゃんと心でも理解したんだと思う。

あたしのファーストキスは別の場所に取ってあるの。
ちゃんと大事にしまっておくよ!

そう思えたのは、やっぱり森島さんのおかげなんだけどね。




あたしの答えを聞いた遠藤さんはすぐに社長や監督に連絡をしていた。

そして
あたしが予想もしてなかったスピードで映画制作は進んでいった。

制作発表の記者会見とか、よくわからないけど宣伝や取材、その他にも色々。

映画を創るって…大変なんだなって改めて感じた。