BABY×DOLL

全部閉めちゃうと息が出来ないよね?だからちょっとだけ開けておいた。

琉嘉の用意したバッグは大きかったけれど、赤ん坊を入れるとちょうど良かったみたい。

これならあたしにも運べる。

…行くよ。泣かないでね?

心の中で呟くと、あたしは立ち上がり周りを見回して誰もいない事を確認すると
また暗闇に紛れるように病院の外へ向かった。

もし…暗い病室から誰かが見ていたら、多分あたしの姿は見られてしまう。

大丈夫…大丈夫…大丈夫…大丈夫…誰も見てない…

繰り返し呪文のように唱えながら静かに足を運び病室の外へ出た。

敷地から外へ出ても怖くて、振り返らずに歩き続けた。

誰かが気付いて、あたしを追ってきそうな気がする。
誰かがあたしと琉嘉の犯行を一部始終、覗いていて──今も見られてる気がする…

しばらく同じペースで歩き…そのうち走り始めた。

早く逃げたかった。




無我夢中で走り続け気付くと、さっきまで過ごしていた公園まで来ていた。

──またココで時間を潰すかな…
赤ちゃんの様子も気になるし。

あたしは公園のベンチに座り息を整えた。
思ったより息が上がっていて疲れている。

ホントに夢中だったみたいだ…