BABY×DOLL

あたしは病院へ向かって歩き出した。

今から行けば少し早いくらいの時間に着く。琉嘉が赤ちゃんを連れ出してくれたら、素早く受け取れるハズよね。

一歩一歩…病院に近付く度にドキドキしてくる。

足音が静寂の中に響き渡る…
それがさらに緊張を大きくさせるの。

大丈夫…大丈夫。
上手くやれる。

失敗したりしない…

自分に暗示をかけながら歩いていき、ほどなくあたしは病院へたどり着いた。

入り口は小さな灯りがついていて、ぼんやりと照らされていた。

あたしはその灯りを避けるように敷地内へと忍び込んだ。

琉嘉の話しでは…いくつかの監視カメラがあるって言ってた。けれど結構抜けられるって。とりあえずそれだけを注意して歩いた。

───多分…平気だと思うけど。

これが証拠となって'あたし'だとバレたりするかも…って怖かったけど…

肚をくくるって決めたんだ。

前に進むしかない!

あたしは琉嘉に指定された場所を目指した。

西側の窓…西側…





…西側?









西って………どっち?!

知らない土地だし、すっかり方向感覚がわからなくなっていた。

今夜は月もなく、西がわからない…

どうしよう…