BABY×DOLL

防寒対策して来たとはいえ、やっぱり寒かった。

寒いけど…この後の事を頭の中で何度もシュミレーションしていると目は冴えていった。そして、余計な事ばかり考えてる…。

あははは…ここで眠ったら、間違いなく死んじゃうよね!

たまに本当に死んでもいいと思う事がある。

──こんなあたしに何の価値があると言うのだろう?
多分死んでも誰も泣いてくれないし、本気で悲しむ人なんて居ないんじゃない?

数年経てば誰も思い出してくれないだろうし、親だって形式だけの法事をするだけなんだろうな…

こんなあたし…誰も愛してくれてない…

途端に悲しくなって、思わず涙が溢れそうになり、あたしは上を向いた。


───あ!
スゴい……!


上を向いたあたしの涙で歪んだ視界の中に、たくさんの星が見えていた。

東京でもこんなに星が見えるなんて…?
周りが暗いせいかな?

寒さも悲しさも忘れて、あたしはジャングルジムに頭を乗せ、瞬く星の光を見上げていた。

…オリオン座だけ覚えてるんだ。

簡単だから。

ふと…虎と見た東京タワーからの夜景を思い出した。

あの時とは全然違うね…今は…一人。
虎…あたしの事、考えてね。

「時間だ…」