BABY×DOLL

とりあえず、バッグを持ち出せたから良かったって思う事にしよう。

もう焦っても仕方ない…前向きに考えるしかないんだ。

もし、これくらいの些細な事でアシがついて誘拐犯として捕まってもしょうがないんだ。

あたしはバッグを持って堂々と駅から出て歩いて行った。
…とは言え…

どうしよう?
もうマンガ喫茶は行けない──って言うか行きたくないし。

歩きながらしばらく考えて…答えを出した。


──やっぱし公園で時間まで待つか!

最初からこうすれば良かった。寒いけど、厚着してきたし。マフラーも手袋も帽子もあるし、使い捨てカイロも持ってきた!

4時間くらい平気!



…多分。


あたしは病院に行く途中にあった公園に寄った。

公園は思ったより広く木がたくさん植えてある。
夜中なせいか街灯が消されている。中央の広場に一つだけ灯りがついて周りを頼りなさそうに照らしていた。

ちょっと怖いけど…平気よね?

あたしは灯りの近くのジャングルジムに腰をかけた。

ここなら…灯りが当たらないし、周りから見ても姿は見えないだろう。

そこであたしはジッとしていた。


──もう深夜。空気が冷え澄んでいく時間帯だった…