BABY×DOLL

「じゃ、それでやってみよう…私は別ルートで東京駅へ向かうから。そうね…八時頃、向こうで会いましょ?」

『分かった…』

「もしどちらかが失敗したとしても、お互いの事はバラさない事。あくまでも単独犯って事でいい?」

『ダメよ、琉嘉がもし捕まったら、あたしの名前を出して!あたしが考えた事なんだもの』

「そういうのはフェアじゃないよ。私が計画立てたんだし。ね、そういう事にしよう」

『…う…ん…』

納得いってないような声が電話の向こうから聞こえてきた。

「もし、私が東京駅に現れなかったらマンションへ向かって。何かあったら連絡するし」

『絶対に来てね!あたし頑張るから…』

「そうね。私も頑張るわ。とりあえず分かったかな?」

『大丈夫』

「電話切るわよ?夜に会いましょう…」

相談し足りない気もするけれど、十分な気もする…。とりあえず私は電話を切った。

上手くいくだろうか…?
今夜の事で頭がいっぱいになってる。

冷静にならなきゃ。
テンパると失敗する。

落ち着かなきゃ…

新しいマンションに荷物を運び、とりあえず片付けた。

──午後6時。


落ち着かないまま…私は電車に乗り病院に向かった。