BABY×DOLL

「ホントにサイテーよ!彼は二股かけてて、あたしの方が浮気だったって言ったのよ?」

「あぁ…そういう事か…」

納得した。
数日だけど彼女の印象は良かったから、他人の男を奪うようなキャラじゃない気がしてたの。

やっぱり男が悪いんじゃない!

「それで『堕ろしてくれ』って言われて…ねぇ、貴女ならどうした?それでも産んだ?」

すがるように彼女は同意を求めていた。

…同意なんかしたくない
だけど、
自分がそんな状況になったとしたら───

「無理ね…私でも堕ろしたと思う。でもね、結婚してないんだしやっぱり気をつけなくちゃいけなかったのよ」

ありきたりな
そして他人的な意見を言った。
同情したところで、やっぱり不注意だと思われても仕方ない話しなのだから

「そうよね…今さらだけど反省してる…」

「ん…とりあえずの事情は分かったわ。それで?貴女は何故ここに来たの?」

「あたし…彼に仕返ししてやりたいの」

「仕返し?」

「あたしばかりが不幸っておかしくない?虎にも同じくらい苦しんでほしいの」

「慰謝料請求するとか?」

「慰謝料?お金なんていらないわよ」

「じゃあ…」

「彼の子供を誘拐するのよ!」