BABY×DOLL

「事情があればいいと思う?」

「仕方ないって事もあるわよ。全てを否定しようとは思わないわ。何も先の事を考えずに安易に妊娠して、お気軽に中絶しちゃったっていうの以外はね」

私はできるだけ正直にドライに自分の考えを言った。

とりあえず同情する気もないし、励ます気もないし…

「あたし…あたしもそうかもしれない。先の事なんてあんまり考えてなかった」

「それで楽しんで痛い目みたって?」

「違うわよ!」

彼女は突然泣き出した。涙を流しながら、それでも悔しそうに私の顔を睨みつけている。

「あたし騙されてたの!結婚しようって言ってくれたのに…裏切られたの!」

「ねぇ…相手は誰だったの?」

しばらく黙って…彼女は小さな声で答えた。

「森島…虎之介よ」

「…え?!まさか…嘘!だって…裏切りってそういう事?」

彼女の言葉に驚いた。'まさか'とは思ったけれど…彼女は嘘は言ってないと思った。

真剣に本気で瞳の奥は悔しそうな色をしている。

「あたし達、半年くらい付き合ってて妊娠したって喜んでたら、彼が他の女と結婚会見開いていたの!」

「マジで…?それってサイテー…」

私は小林仁奈の事を思い出していた。