BABY×DOLL

「か、身体の関係って…」

「いわゆる'セフレ'ってやつね」

「そんな事、あたしに言ってもいいの?秘密なんじゃ…」

「いいの。もう彼とは切れてるし、それに私ばかりが貴女の秘密を知ってるんじゃフェアじゃないわ」

「あたしの秘密…」

「とは言っても貴女が中絶手術を受けたって事しか知らないけどね」

「…そう」

私の言葉に彼女は手術の事を思い出したのか──今にも泣き出しそうな顔をしていた。

今なら話してくれるかしら?

「ねぇ、少し落ち着いたなら…何故ここに来たのか教えてくれない?」

「…貴女なら…どうしたかな…?」

「…何が?」

「大好きな彼に裏切られた時…そんな時に彼の子供を身籠っていたら──」

「それで中絶したの?」

「だって!仕方なかったんだもん!どう考えたってシングルマザーなんて無理だったし!父親が居ないなんて…『堕ろしてくれ』って言われちゃって…どうしようもなかったのよ!」

「私は別に何とも思わないわよ?産むのも中絶するのも日本は選択できる国だもの」

「で、でも…こんなの悪い事でしょ?普通の人なら軽蔑するんじゃない…?」

「少なくとも私は軽蔑なんてしないわ。事情があるならね」