身だしなみがいつもどこかしらなってないあたしを隼人はいつも馬鹿にしながらも笑って直してくれてた。



あたしはその優しさがずっと好きだった。


どっちが女だって、よく周りには指摘されてたけど。




「結局柚夏のリボンは3年間俺が直してやってたな」


器用に結び直しながら、隼人は笑う。




「だって、なんか上手くできないんだもん」



「結んでくれる彼氏も出来なかったしな」



ニヤリ、と笑いながらあたしの首元のリボンを叩いて、「はい完成」と隼人は言った。