更にギュッと抱き締められて。 「すきだ」 耳もとでそう囁かれたときにはもう、何がなんだかわかんなくて、 でも胸がきゅーっとなって苦しくて、暖かかった。 好き?あたしを? 「ほ、ほんとに?」 「嘘つくわけねーだろ」 「…あたしも、すき」 やっとのことで、紡げた言葉は、シンプルすぎたけど。 これ以上のことは何も言えなかった。