恋涙メモリーズ





長い後ろの髪が前に来て、顔が隠れる。



「こうやることも、ずっと少なくなんだな」

しんみりとした声で、隼人は呟く。


下を向いているうえに、髪の毛が邪魔で隼人の顔は見えなかった。





やばい、泣きそう。



「っ、」


「あーあ、ぐちゃぐちゃ」

隼人はあたしの顔を上げて、髪の毛を丁寧に手櫛で直す。



「え、柚夏?何で泣いてんの?」