初めての彼氏…
それは本当に好きな…
涼。

でゎない…。

拓。

そう…
私は…
本当に好きな涼ではなく…
拓を選んだ…

卑怯なことをしたと思う。
でも…
拓ならきっと私を幸せにしてくれる。

そう思うから。
私はもう…
傷つきたいない…

ただそれ一心で…

「ナナ。迎えに来た。」

そう言って拓が家のドアを開けた。
若干恥ずかしそうに。

彼氏になったからって言うのもあるんだと思う。

だけど私は…
少しも恥ずかしくなかった。
どっちかというと…
今までとおんなじ気がしてた。

そして…
頭の中には…
拓ではなく…
涼がいた。

「ナナ?」

拓は不思議そうな顔で…
私を観ていた。

私は卑怯だから…
ホントのことがばれてはいけない。
そう思い…
照れたような顔で…

「なんかいつものことなのに…
 若干はずいね?」

と心にも思っていないことを言った。