私たちはいろんな教室を回ってみた。

理科室。
音楽室。
多目的室。

どこも来たことがある。

でも今日はいつもと違い静かで…
少しさびしい。

そんな私に気付いたのか・・
拓がいきなりピアノを弾いた

「拓、ピアノ弾けんの?」
「少し。」
「すごぉ」
「少しだって。」

そんなこんなで学校探検を終えた私たち。

「楽しかったぁ」
「うん…」

1人浮かれてる私。
何か考え事をしていた拓。

そして拓が口を開いた。

「おまえ好きなやついるの?」
「え…」

私はまだ拓に涼のことを言ってない。
言っても…
どうにもならない…

まだ好きだけど…
もう遅い。

そして私は拓にこう言った。
「いないよ。」

この後何が起こるかも知らずに…